香港STYLE Vol.26 香港トラムの音色 (2018.06.30)

香港スタイル生活

香港からこんにちは

オーケストラが奏でるシンフォニーのように、いろいろな音が溢れる街、香港。

商店の店先で飛び交う、広東語や様々な言語。

『只今工事中につき、大変ご迷惑をおかけしております (ペコリ)』という立て看板を出す発想はない (見りゃ分かるでしょ ←これが香港人の発想)、ビル工事現場の大音量掘削音

都心の狭い道路もなんのその。 街中を縦横無尽に走る、2階建バスの大型エンジン音

渋滞するや間髪入れずに鳴らしてくる、忍耐沸点低め、タクシーのクラクション

赤信号で待たせる時は「トン、トン、トン」と間隔を空けた穏やかな音が、青になった瞬間から「トトトトトッ!」と10倍速の音に豹変。 人を急かしてくる、歩行者信号機の音

かと思えば、路面電車がの〜んびりゆったり路面を走る音。。。

 

そう、皆さまもどこかでご覧になったことがあるかもしれません、香港名物の2階建路面電車

『香港電車』Hong Kong Tramways

通称、香港トラム。

 

香港島北部 (ヴィクトリア湾側) をほぼ端から端まで東西に走る路線全長約16.2km、香港を代表する乗り物の一つです。

 

幹線道路の200〜300メートルおきにトラム駅があり、街中のちょっとした移動にとても便利。  

 

歩くつもりだったけれど「お、ちょうどトラムが来たから乗っちゃお」的な、自分に厳しくない人にはもってこい  ←私よくやります

 

また、地下鉄で行けばものの2分でワープするところを、時にはトラムで20分かけて移動する、そ〜んなプチ贅沢一人時間を味わえたりもします

時刻表など無いお気楽さを乗せて走る香港トラムは、香港人のモットー「時は金なり」感覚はどこ吹く風  ゆる〜い時間軸の香港トラム。

この街の甘辛バランスの不思議さ、こんなところも香港スタイルです

 

時が止まったかのようなレトロな下町から、人で溢れかえるエネルギッシュな商業地区、高級宝飾店がズラリと並ぶインターナショナルなアップタウンや金融街まで、トラムは香港の全てを見せながら、の〜んびりとマイペースに走っていきます。 

一台逃しても、すぐに次が来るので大丈夫。 よく3〜4台連なって走行しているのを見かけるくらいですから

 

トラムが動き出す時に鳴らされる「チーン、チーン」という鈴の音色。 鉄の車輪が路面の窪みを走行する際の、ゴロゴロという鈍い音

香港トラムの開通は1904年ですが、そんな音色も、100年以上前に香港の街に響いていたものと、きっと少しも変わりはないのでしょう

車のクラクションや工事現場の掘削音のような大きな音ではないけれど、街の喧騒の中で、ふっと耳に届く心地よい不思議な音です。

 

トラムの料金は一律 2.6香港ドル/約36円 (2018年7月2日より)。 降車時に支払います。 お釣りは出ませんので、ぴったりの小銭か、オクトパス・カード (Octopus Card) を使います。

オクトパス・カードとは、日本のSuicaやPASMOのようなプリペイドカードのこと

 

香港のほとんどの交通機関で使え、地下鉄駅の窓口で購入できます。 地下鉄駅、コンビニ、スーパーマーケットでもチャージが出来る、スグレモノ。

又、交通機関だけでなく、コンビニやカフェ、自動販売機、スーパーマーケットで買い物をする時も、オクトパス・カードで支払いができるので、香港に一定期間滞在する際には最初に購入しておくととても便利です

 

又、トラムは、香港島の繁華街を順次通り抜けていくため、これ以上効果的な移動広告手段はないわけです。

最近のトラムの車体には、国内外フェアや、お得なツアー、様々な商品、セミナーやコンサートイベントの宣伝など、ありとあらゆる広告でカラフルに彩られ、それだけでも目を楽しませてくれます

例えば、、、

澳門 (マカオ) のショッピングモールで開催、エイリアンイベントの広告👽 本物のエイリアンもギョッとすること請け合いの、ちょっぴり不気味なエイリアントラム

 

金融資産管理サービス会社の広告黄金の要素が貴方様の資産運用を完成させます」

 

香港大学、社会芸術学部 「さらに先へ!」 文学部系も頑張っています

 

オークションハウス Christie’s Hong Kong 春のオークション。 車体がチャイニーズアートに。 さて推定価格は?

 

街の喧騒に混じって聞こえてくる、トラムのちょっぴりノスタルジックな音色。 そんなところもまた、香港の魅力のような気がします

 

次回は、香港の人達が、トラムから毎日見ている街の風景をご紹介しますね。 お楽しみに!

 

JUN

 

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